私はあんたの邪魔をしたいわけじゃない。
ただ、今のあんたの姿を撮っておきたいの。
それで全国行くのが私の夢、って言ったら笑う?
Character
自分がこれと決めた事は曲げずに真っ直ぐに突き進む姿を見た友人らには融通がきかない、真面目っ子なんて言われている。放送と出会ったのは中学の時、最初は校内放送や朗読を行っていたけれど、大会で映像部門を見に行った時に引き込まれた。それ以来、監督兼カメラマンとして創作ドラマやドキュメント等を学び、中学三年の頃には全国にはギリギリ届かないものの、上位に入賞するようになっていた。高校では中学で培ったノウハウと諸先輩方から学んだ手法でドキュメントを撮影しようと日々他の部活に出演交渉中。
Daily
(今日もHRが終わればすぐにでも駆け出せるようにと最後の授業が終わり次第支度を済ませるのはいつものこと。なのに今日に限っては担任が来るのが遅い。早く来て欲しいと念を送っていれば隣の席から「なんか遅いね」と声をかけられる)ね、何で今日に限って遅いのかな?何時もなら授業終わった時に外に居るのに(毎週この曜日に六時間目が入っていない担任は授業終了のチャイムが鳴る頃にクラス前の廊下に既にいるのだ。だから今日もと支度をしていたのに思わぬ待ち惚けを食い、まだかまだかと廊下に視線を向けていると「あんた部活ばっかりじゃない。高校生のうちに彼氏とか作んないの?」と私の近くの席の子に同意を求めるような声が聞こえる)あのね、彼氏よりも私は今、放送の全国に行きたいの。…それに、なぁなぁで付き合うよりも、私は自慢できるものを一つでも持って、胸を張って好きな人の隣に立ちたいの(視線を廊下からクラスメイトに向けると驚いたような顔をしていて、首を傾げれば「あんた、好きな人がいるんだ?」なんて言われて、今度は此方が驚いた。そんな意味で言ったわけではないけれど、事実思い浮かんだ姿があるのだから否定はしないけれどー)今は恋よりも夢が優先だから、彼氏はいらないよ(まだ何か言いたげなクラスメイトをよそに担任が遅くなったことをわびながら入ってくれば、話はこれでおしまい。いつもと同じようにHRが終われば部室へとかけ出そう)